2026.07.01
在宅医療栄養療法

不登校は治せる! 【動画⑧しばしば合併する気分障害】

*****本動画の概要*****

・副腎皮質機能低下症にしばしば合併する気分障害(うつ病・不安障害)について。

・遺伝的な要因や質的栄養失調など、根元が同じであると推測される。
・不安感やパニック発作、不眠、視覚・聴覚過敏(幻聴)などで日常生活に支障を来すようであれば、当初に抗うつ剤や抗不安薬を用いることはやむを得ない。

○副腎皮質機能低下症にはしばしば、精神的な症状が合併しています。過剰な不安感とそれが昂じてのパニック。人混みが苦手で教室に入っていけないという人はたくさんいます。教室にいることそのものがストレスとなってしまうと、そのことが副腎皮質機能低下症の原因となるという悪循環に陥ってしまいます。

○夜間不眠も非常に多い症状で、副腎皮質機能低下症に基づく生活リズムのずれと一体になっています。寝付きの悪い入眠障害も、途中で何度も起きてしまう中途覚醒も、悪い夢ばかり見てしまうも、全て同じことです。

○先に述べたように、まずせねばならないのは、朝7時から8時には起きる、と決心することです。その一方で、夜は早めに入浴を済ませ、21時以降の電子機器類の使用を控えて下さい。ブルーライトにはメラトニンの分泌を抑制し、「朝だ起きろ」と覚醒を促す作用があるからです。

眠れないことそのものがとても辛いと感じたら、最初は睡眠導入剤や抗不安薬を使っても構わないと思います。生活リズムと栄養が整ってきたら、自然に眠れるようになってきますので大丈夫です。

少しずつ、午前中は活動をしましょう。それが我々の本来持っているリズムだからです。日光を浴びて、なるべく身体を動かしましょう。部屋に引きこもってしまうので一番良くないのです。

○視覚過敏、聴覚過敏、もよく見かける症状です。カーテンを閉め切った部屋に籠もっていたり、耳栓をしながら生活をしていたりと、辛い状況にある方が多いです。しかしこれも、栄養を整えて抗うつ剤での治療を進めるうちに、緩和し軽快に向かうことが殆どです。

頑なさやこだわりの強さ、といった特性が前景に立つこともあります。その延長線上には強迫性障害といわれる、強い拘りと思い込み、訂正しがたい反復行動を来す疾病があります。
 不安障害やパニック障害、不眠症、強迫性障害。表れ方は違いますが、本質的には全て同じスペクトラム上にあり、対応方法も同じです。

○これらの症状の原因を単純化して理解するために、モノアミン仮説がしばしば用いられます。気持ちが安定しているというのは、ノルアドレナリンやセロトニン、メラトニン、ドパミン、GABA、などの神経伝達物質が十分にあり、そのバランスが取れている結果である、というものです。実際にはこんなに単純ではないとしても、治療に当たってはこの理解で十分です。
○体内では食物由来のタンパク質を分解して得るアミノ酸を原材料に、複数段階の酵素反応を経て、この神経伝達物質を合成しています。この酵素反応のどこかに滞りがあり、結果として神経伝達物質が作れないと、精神の不安定を来してしまいます。

○酵素反応が十分に起こるには、補酵素が必要です。補酵素の多くはビタミンB群と鉄・マグネシウム・亜鉛、などのミネラルです。
○生来の体質に基づき、酵素反応がもともと起こりづらいという方がいます。これは先に鍵と鍵穴という例えで紹介した通りですが、そんな方には他の人が1の量で十分な補酵素が、数十という量、必要となることがあります。これを確率的親和力といいます。

○ですので、神経伝達物質を十分に合成するためには、1つには材料となるタンパク質をしっかりと摂取すること、また1つにはビタミンB群とミネラルが十分に足りていること、が必要です。ビタミンB群とミネラルは肉や魚介類に豊富に含まれるので、基本的にはそれらを十分に摂取すればいいのですが、精神的な症状が強くあり積極的に治療をしたい段階においては、サプリメントを使ってでも補充を図ることをお勧めします。

○抗うつ剤や抗不安薬といわれる種類の薬剤は、手っ取り早く神経伝達物質を増やしたり、効果を増したりすることができます。これは、一度使った神経伝達物質を再利用したり、受容体の構造を変化させたり、といった強引な手段に依っています。
○ですが当然のことながら、そうした強引な手段を用い続けるのは好ましいことではありません。自身の神経伝達物質の作用がどうして足りないのか?という根本に立ち返った上での、根治的なアプローチを当初から併用することが望まれます。

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