新型コロナ感染症の検査はどこまで必要か
発熱したら直ちに新型コロナ感染症の検査をお願いしますと施設スタッフ。
「直ちに検査」は行いませんと説明しました。
オミクロン株に至り、新型コロナ感染症は約半数が無症状。発症しても上気道炎症状にとどまるようになりました。つまりはいつの世にもある感冒と同じということ。
東京においても重症者はゼロの現状(2022年6月21日現在)において、発熱したからといって直ちに新型コロナ感染症の除外をする必要はありません。
検査を要するのはSpO2値の低下等、肺炎の兆候があり、肺炎を起こしうる感染症の鑑別診断が必要な場合。それがインフルエンザなのか、肺炎球菌なのか、新型コロナ感染症なのか、によって治療方針が変わってくる場合のみです。
臨床と行政上の取り扱い(新型インフルエンザ等感染症)が大きなミスマッチを来しておりこれが是正されないことで、現場の混乱が続いています。