怪我をしてしまう選手たちに思う
怪我を繰り返す選手がいる。
コンディションが悪く走り切れない選手がいる。
もったいない。
怪我をするかしないか、走りきれるかどうか、これは栄養の問題である。
怪我をすることについては避けられない部分もあるが、リスクを下げることは出来る。
そして走りきれないのは、根性がないからでも、勝ちたい気持ちが足りないからでも、決してない。
2019年6月に上梓された「長友佑都のファットアダプト食事法 カラダを劇的に変える、28日間プログラム 」(幻冬舎)は現役の一流アスリートの手になるものである点で画期的である。
彼は2度経験したワールドカップのうちブラジル大会は、怪我のため出場すらも危ぶまれるような状況であった。しかしその後食事内容を根本から見直して改善し、臨んだロシア大会は体調万全で、パフォーマンスも最高だったと本書で告白している。
ベルギーとのあの歴史的な試合の後、チーム内でもベテランの彼が真っ先に、「次のワールドカップを目指します」と宣言したのは有名な話。それほど体調が良かったのだと彼は述懐している。
怪我をしてしまうのは糖質の摂取過多のせいで組織が糖化ストレスを受けて脆弱になっているため。また激しいトレーニングや試合に相応のタンパク質が供給されず組織の修復が追いついていないため。
そして走り切れないのは、脂質を効率的に利用できる体質になっていないからである。
選手たちにそう伝えてあげたい。