2023.03.06
在宅医療新型コロナウイルス感染症

分かり合えた感

3月13日という設定は恐らく、多くの卒業式が行われる前に、という配慮なのだと思う。今さら感は否めないが、精一杯の誠意といったところか。言うまでもなく、科学的なではなく政治的な決定であろう。

そんなこととは関わりなく、自身は2022年秋頃から、診療の際にもノーマスクを貫いている。そうしてみると気づくことには、徐々に相手方のマスクしない率も上がってくる。相手が外してるなら私も、ということだろう。結局、そんな理由で未だに皆マスクをしている。

どちらかがマスクをして会話をする場合と、お互いにノーマスクの場合とでは、同じ内容の話をしても、“分かり合えた感”が全く違う。高齢者には不安に陥りがちな方が多い。家族も不安の中、在宅での介護を続けている。治療がうまくいくかどうか、ご家族にしっかりと寄り添えるかどうか、は、薬物療法や栄養指導の内容もさることながら、眼を見て真に分かり合えるか、に依存する部分が大きい。マスクをして人と接する期間があったからこそ、改めてそのことを実感できたように思う。

信頼に足る人間だと分かってもらえれば、在宅医療の半分は達成したようなものである。

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