2026.06.25
在宅医療栄養療法

不登校は治せる!【動画②治るのはこんな症状】

*****本動画の概要*****
当クリニックの自験例

みんな軽快してクリニックを“卒業”します

⚫1 当クリニックの治療成績 

 当クリニックをこの3年間に受診された方の中で、初診時に不登校状態にあった24歳以下の方の治療成績をお示しします。25歳以上の方、また集計時点で1回または2回しか来院していない方については表に含めていません。
 27例のうち23例、多くの方が、元気さを取り戻してまた学校に行けるようになっています。治療期間は概ね半年間から1年間、といったところです。

 うまくいかなかった方については、敢えて多くは述べませんが、やや状況が特殊だったと感じています。

 診断名1の多くに副腎皮質機能低下症とありますが、ここに着目して積極的に治療を試みることが、全体としての好成績に繋がっていると考えています。

 診断名2の多くは気分障害です。抑うつ気分が強ければうつ病、不安が強ければ不安障害、などとなっていますが、本質的にはどれも同じです。

⚫2 1例提示

 受診された方々の特徴を合わせたような症例を作ってみましたので、参考に見て頂きたいと思います。

 当クリニックでは受診前に、これまでの症状や経過についての申告をお願いしていますが、ほとんどの方はこのような内容です。

⚫3 症状経過のまとめ

 血液検査で不足している栄養素について挙げていますが、これは栄養療法に独特かもしれません。一般の医療機関では指摘されない栄養素の不足を、独特な解釈でピックアップしています。これについては改めて別の動画でご紹介したいと思います。

⚫4 診断
 この方の臨床診断は、副腎皮質機能低下症とうつ病ということになります。

 診断基準がはっきりとあるような病気では、血液の検査やCT、MRIなどの画像検査、その他の検査の結果を併せて「確定診断」を行います。

 一方、症状経過やその特徴から、必ずしもそれらの検査を経なくても、取り敢えずの診断をすることを臨床診断といいます。

 当クリニックでは、朝起きられない、食思不振、吐き気、立ちくらみ、頭痛、低血糖症、などが複合してあれば、副腎皮質機能低下症と臨床診断することにしています。

 多分に経験的な面がありますが、もちろん、これまでの臨床経験から、その他の疾患でないであろう、ことは判断した上でのことです。

 この点について不安に思われる方もおられるとは思いますが、

 1つには、私の言う副腎皮質機能低下症には未だ明確な診断基準が存在しないこと。またもう1つには、こういった状況の方の症状が皆あまりにもよく似ていること。そして、型の如く治療を行えば、速やかに症状の改善が図れること。

 これらの理由から、厳密な議論は敢えて省略している現状にあります。

 診断の厳密さはともかく、ほとんどの方はこれからご紹介する治療的アプローチで治癒に向かいます。

⚫5 治療的アプローチ

 治療は3本の柱で行います。

 まずは薬物療法。若い人に薬を用いるべきかどうかの議論はあると思いますが、食事が摂れない、朝起きられない、までに症状が強くなってしまった場合には、最初は薬物療法を行う方が、結局はスムースに軽快に導けると感じています。

 そして栄養の立て直しは必ず、しなければなりません。というのも、このような状況で来院される方は全員が、質的な栄養失調状態にあるからです。

 栄養失調だからこうなったのか、こうなったから結果として栄養失調状態にあるのか、線引きは容易ではありませんが、取り敢えずの症状を薬物療法で緩和する一方で、家であれば土台に当たる栄養については、必ずアプローチする必要があります。これが不十分だと、一旦は軽快したように見えても、容易に症状が再燃してしまいます。

⚫6 治療経過

 初診時にコートリル30mgを処方しましたので、その効果は早速、「朝起きるのが楽になってきた」という形で表れます。

 お昼前まで眠るのが習慣になっている方も多く、必ずしも容易ではありませんが、遅くとも8時には一旦身体を起こして服薬し、午前中は身体を横たえないようにして生活して下さい、と指導しています。

 セルトラリンという抗うつ剤には、不安を緩和し睡眠の質を高める、気持ちを前向きにする、といった効果があります。それらの問題のある方では、最初は薬を使う方が結局は早道だと感じています。

 食欲が回復するのを待って、食事の内容の指導をします。肉・魚・卵・豆腐・納豆などのタンパク質と脂質をしっかりと摂取し、糖質の摂取は後回しに、控えめにしましょうといった内容です。
 また、4種類のサプリメントの服用をお勧めします。サプリメントについては、別に詳しくご紹介します。

 2ヶ月を経て、生活リズムが整い、食欲が安定してきました。

 調子が良いことは問診の内容ばかりでなく、話しぶりや声のトーン、顔色、身なり、などからも察せられるものです。

 この方は比較的回復が早く、薬もこの時点で減量し始めていますが、この段階までに数ヶ月間から半年間ほどかかる方もいます。

 先に薬を減らして中止しますが、サプリメントに関しては、その後半年間から1年間ほどの時間をかけて中止して下さいと指導しています。

 その後も特に問題なく順調に回復し、3ヶ月半の経過で、この方はクリニックを卒業して行かれました。

⚫7 症例のまとめ

 治り方には個人差が大きく、治療期間についてもまちまちです。しかし治り方がゆっくりの場合でも、やるべきことをやれば必ず、氷が溶けるように改善に向かっていくと感じています。
 当クリニックを受診される方には、予め情報収集をして栄養やサプリメントの摂取に取り組んでいる方もおられ、そういった方は治癒までの期間が短いと感じます。

 一方、そういった取り組みをしている方であっても、朝起きられない、食べられない、夜眠れない、といったところにまで症状が進んでしまっている場合、やはり最初は薬物療法を行った方が、結局はスムースに治癒に導けるという実感を、これまでの経験から得ています。

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