2025.06.11
在宅医療栄養療法

当クリニックでの副腎皮質機能低下症に対してのコートリルの処方について

昨日若い方から質問を受けたので、回答の要旨をまとめておきます。

・当クリニックでは特徴的な症状経過から副腎皮質機能低下症を臨床診断し、コートリルを処方しています。これまでにそれでトラブルはありません。ほぼ全例で回復をみています。

・用量は20-30mg/day。大きなストレスがなければ概ね20mg/dayが生理的な分泌量とされています。それを補っているイメージです。

・足りないものを補っているのですから、ステロイド内用に伴う副作用の懸念は当面ありません。これまでの処方で副作用は経験がありません。

・いずれは減らし、中止することになります。中止まで数ヶ月から1年くらいの経過の方が多いです。

・急に中止すると離脱症状が出ますので、1錠ずつゆっくりと減らします。

・コートリルで食欲も嘔気も、回復することが多いです。

・まずは食事が摂取できるようになってから、サプリメント療法の併用を検討しましょう。

若い方の場合には当然中止を目指すコートリルだが、ご高齢の方の場合には減量すると食思不振が再燃してきてしまうこともある。
その場合には終生投与を続けることも多い。 だからといってなにか不都合なことはないように感じている。

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