ツエーゲン金沢に行ってきた
2023年5月31日ツエーゲン金沢トップチームの選手を対象とした勉強会に講師としてお招き頂き、『栄養でパフォーマンスを最大化する』~怪我を減らし無尽蔵のスタミナで走りきる~ をテーマに講演させて頂きました。
僕自身にはサッカーの競技経験がありませんので、「長友佑都のファットアダプト食事法 カラダを劇的に変える、28日間プログラム」(幻冬舎) を配布し、その内容を栄養療法の立場から解説するという形を取りました。
以下、講演の要旨です。
・我々は2つのエンジンを常に回している。糖質のエンジンと脂質のエンジン。
・脂質のエンジンは糖質の約4倍の効率でエネルギーを生み出すことができる。またエネルギーの貯蔵量も桁違いに多い。
・普段の生活から脂質のエンジンを優先的に回すようにすることで、エネルギー産生を増やし、パフォーマンスを最大化することができる。これがファットアダプト。
・スポーツ界では長年、試合前に糖質をたくさん摂取するカーボローディングがパフォーマンス向上に寄与するとされてきた。しかし近年はこれに疑義が呈されている。普段の食事の糖質量はグリコーゲン貯蔵量に影響を与えない。
・血糖値の乱高下は、ストレスホルモンの消費などを介し、パフォーマンスのぶれに繋がる。みだりに血糖値スパイクを起こすべきではない。スポーツドリンクは本当にパフォーマンスを向上させているか?
・我々はタンパク質である。身体を構成している筋肉や臓器も、あらゆる生命としての営みも、20種類のアミノ酸から約10万種類のタンパク質を必要に応じ合成して行っている。
・しかるにタンパク質の摂取量は少なすぎることが多い。アスリートであれば最低でも1.5g/kgBW/dayのタンパク質を摂取すべきである。まだ身体を大きくしたいのならば2.0g/kgBW/dayを。